「タイピスト!」ハートフルで幸せな気分になりたい時におすすめ!

2012年に発表されたフランス映画「タイピスト!」。

この映画はなんといってもパッケージがピンクで可愛らしいんです!

ヒロインのローズも金髪碧眼の、お人形みたいな女の子。

なのにタイプライターに憧れて、都会に1人で飛び込みます。

田舎町で育ったローズの運命は?

仕事に恋に頑張る女の子を描いたこの映画は、ぜひ仕事を頑張る女の子や、将来を夢見る女の子に勇気を与える作品になっています。

今回はそんな輝く女の子を主人公にした映画「タイピスト!」の感想、かわいらしい世界観について紹介します。

 

働く女の子を応援するラブストーリー

物語は1950年後半のフランス。

フランスの片田舎町で育ったローズ(デボラ・フランソワ)は雑貨店のひとり娘でした。

可愛らしいフランスの雑貨店。

でもローズにはちょっと物足りない様子なんです。

 

そんな時に雑貨店に、【タイプライター】が商品として仕入れられました。

タイプに魅力を感じたローズは、タイプを打ってみます。

するとタイピングにどんどん惹かれていったローズ。

タイプで、都会の仕事が見つかるかもしれないと夢を見はじめました。

 

ローズの父親は田舎での縁談をローズにすすめますが、我慢できずにローズは都会の会社の面接を受けにいくです。

この気持ちもとてもわかりますよね。

田舎で結婚してしまうと、もう二度と自分の好きなことはできません。

大好きなタイプを打って「大好きな都会に出る!生きているうちに自分の好きなことをやってみたい!」と思う女の子の気持ちはとってもわかります。

 

得意のタイプ1本でどこまで通用する?女性の社会進出

田舎から勇気を出して女の子が出ていくなんて、高度経済成長期の1950年代後半の時代ならではですね。

ローズは保険代理店の秘書の面接を受けました。

しかし女性の働く時代といっても、まだまだ厳しい時代です。

女性の雇用は少なかったので、綺麗な女性がたくさん面接に受けてきていましたが、ローズの武器といえば金髪と肌の白さぐらい。

都会的なセンスがあるわけでもなく、なんだかパッとしない自分に、ローズはちょっと自信がありません。

 

しかし面接が始まると、タイプを前にして自分を思いっきり前に出すローズ。

大好きなで毎日練習している事というのは、緊張しても必ずうまくできるものです。

人差し指だけでパイプをパチパチ打つローズですが、その速さは雇い主であるルイ(ロマン・デュリス)がびっくりするもの。

 

ルイはローズの可愛らしさと一生懸命さを買って、一週間の試用期間を設けてローズを雇います。

とはいうもののルイは、ローズが半人前なので色々な注文をつけてきます。

最初に採用した時点で、ルイはかなりローズを気に入ってると思うんですが・・・。

  • タイプはちゃんと両手で打つこと
  • 早打ちで大会に出場すること

などと、ルイはローズに無理難題を言ってきます。

 

しかし一生懸命なローズはルイの言葉を本気にして、ルイの家に泊まり込み、タイプの猛特訓をするのです。

都会的で恋愛経験が多い女性なら、ここで恋愛の関係になるのでしょうが、ローズはただただ一生懸命タイピングします。

そんなローズを見て、ルイはそのひたむきさに惹かれていくんですね。

 

ローズの一生懸命さに事態は好転

ある日ローズはフランス大会に出場することになります。

ローズはかなりルイのことを好きになったんですが、ルイは友人のマリーのことが好きな様子。

マリーのことをは、ローズと出会う前から好きだったルイですが、実はマリーは既婚者なんです。

そんな複雑場事情もあり、ローズに惹かれながらも、恋に尻込みしているルイ。

そんなやきもきした恋愛模様を繰り返しながら、ローズローズはフランス大会で優勝します。

 

タイプライターのスポンサーがついて、一躍スターになったローズ。

ルイは自分はもう恋がかなわない相手だと思い、ローズを避けるようになってしまいます。

つまり、虚勢を張っているルイでしたが、実はルイも自信がないんですね!

このルイの行動から、相手を攻める人ほど「自分に自信がない人なのかな?」と思えてしまします。

 

ラストはいったいどうなる?恋も仕事もハッピーエンド?

ルイの小心者の態度が、ローズとの恋をさらに遅らせます。

実はルイのそんな癖は、マリーの時にもあったのでした。

マリーの結婚が決まったときも、ルイはあっさりと身を引いてしまったのです。

今回もローズを自分の手から逃してしまうつもりなんでしょうか?

スポンサーがついたローズは楽しそうですが、ルイといた日々がもっと楽しかったことに気づきます。

その思いを引きずりながら、世界大会に出場するローズ。

 

スポンサーのタイプライターで試合に挑みましたが、相手は強敵なうえ、ローズの指も上手に動きません。

そんな時にローズはお父さんがプレゼントしてくれた古いタイプライターにタイプを交換しました。

ルイも登場して、ローズは力を出し切ったのです。

見事世界大会に優勝したローズ!

 

この物語のメッセージは「才能とは愛情の上に成り立つものである」ということが感じ取れます。

孤独で頑張って培った才能才能も素晴らしいのですが、家族や友人愛する人の支えがあってこそ初めて土壇場で底力が出るのではないでしょうか。

何かトラブルがあって撃ち負けそうになった時、それでも前を見続けられる姿勢を続けるのは、自分の背中を確かな愛情が押してくれるからなのです。

どんなスポーツで試合をしても苦しい時があります。

負けそうになった時に、自分もずっと応援してくれる人の声や表情が見えた時。

自分でも信じられないような力を発揮するのではないでしょうか?

 

この映画「タイピスト」は、一見ピンク色で可愛らしい女の子の物語のようでもあります。

しかし実はその可憐さの中に「大きな情熱を秘めて前に立ち向かって行こう!」というこの時代ならではの、女性の信念が秘められているのです。

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